自給自足系ミニマリスト

物を少なくしたら暮らしやすくなりました。物の選び方、手放す方法などかいています。

ミニマリスト家とマキシマリスト家。生前に整理する人、溜める人。

目次

ミニマリスト、マキシマリストとは。

ミニマリスト・・・最小限のもので暮らす人たちのこと。

マキシマリスト・・・ミニマリストと対極にいる人たち。最大限のもので暮らす人たち?

ミニマリスト家とマキシマリスト家のハーフ

ミニマリスト家に生まれた母。マキシマリスト家に生まれた父。私は、そんな2人から生まれた、ミニマリストとマキシマリストのハーフです。今のところはミニマリストですが、ちょっと転べば、マキシマリストになる可能性も十分にあります。

ミニマリスト家の様子(母の実家)

母方の祖母が亡くなったのは、私が幼い頃でした。ほとんど何も自分のものを買わずにいた祖母。病気になり、弱っていくにつれて、人が変わったように、装飾品や服を買い始めました。

祖母が亡くなった時、気に入っていた高価な指輪を棺に入れたまま火葬したそうです。(当時は規制がなかったらしいです。)祖父と母は「大切にしていたから入れてやりたい。」と言っていましたが、親戚の女性たちから止められたようです。(一番高価な指輪だったので、みんな欲しかったようでした。)

宝石に興味がなかった母は、形見の指輪をひとつもらって、残りのほとんどの遺品は、親戚のおばさま方が、分け合いました。

物をたくさん残して亡くなると、欲の種を蒔いていくことにもなりうるのだな、とそれを聞いて思いました。

祖父が亡くなったのは、4年前。

祖父は、昔から心臓が弱かったので、「もう長くはない」と常に思って、生きてきたそうです。あと2、3年で死ぬやろーと言って笑う祖父。家へ行くたびに、物は減っていました。「死ぬ死ぬ思ってたらなかなか死なんわ!」と言って、ガハハと大きな口を開けて、笑っていた祖父。

ある日、祖父の家へ行ったときのこと。ベッドが捨てられており、机の上に布団が敷かれていました。どうやら「もうベッドはいらない。床で寝ればいい。もう長くないから。」と思って捨てたのだけれど、腰が痛くて、床で寝るのは無理だったようです。

そんな祖父が亡くなった時。何も残していないような祖父の遺品整理も、結構大変でした。家、仏壇、神棚、畑、思い出の品。大変だったの理由には、祖父が生前贈与を元気なうちに終わらせておこうとした時に、娘である母が、つらくて進められなかった、というのもありました。

マキシマリスト家の様子

ミニマリスト祖父の家は売りに出すので、遺品の全ては一度私たちの家へ運ばれました。母は、見るのもつらいからと、全て捨てるつもりで、ゴミ袋に入れていました。ですがゴミ袋から、父方の祖母(マキシマリスト)は、食器や瓶などの遺品を拾って、自分の物置に置きました。

もう大勢の人が集まる宴会など、20年以上も行われることのなかった家に、大量にあるウイスキーグラスやビールグラス、お猪口に徳利。 誰にも履かれることのない故人の靴や服。使われずメンテナンスもされないままの時計たち。

物が増えるたびに、新しい物置が建ちました。 こっそり捨てないと、私が捨てた瓶や紙袋、箱なども回収されています。いつか必ず来る遺品整理のことを考えると、凄まじく大変だろうと思います。

死ぬ時は、お気に入りのパンツを履いて、美味しいコーヒーを飲んだ日がいい。

ミニマリスト祖父の家に行くたびに、物が減っている様子は、寂しくもあり、こう言っていいのかわかりませんが、ちょっとかっこいいなと思っていました。

死が迫っている時、怯えて、自分の存在を確かめるように物を買ってしまう人。残される人、自分を見送ることになる人が困らないようにと、物を減らしていく人。私は、前者の、怯える人の気持ちがとてもよく分かります。私はきっと、買ってしまう。

それなのに祖父は、がははと笑いながら、生前整理をしている。私にはない、強さと周りへの優しさをかっこいいと思い、とても尊敬していました。

私はまだ30代ですが、いつ死ぬかは分かりません。そんなことは考えたくないと、一瞬思いますが、 いつか誰にでもその時はやって来ます。

今思うのは、死ぬ時には、お気に入りの服を着て、お気に入りのパンツを履いていたいな、ということです。

お気に入りの本を読んで、美味しいコーヒーを飲んだ日がいいな、と思うわけです。

そう思うと、本当に必要な物は、やっぱり私には少なそうです。お気に入りの物が埋もれて見つからない、なんてことは避けたい。そのためにも、ミニマリストでいたいと、改めて思うのでした。

図解 捨てれば心も暮らしも軽くなる 老前整理 実践ノート
by カエレバ

老前整理は、老いる前に整理すること。セカンドライフのための、未来に前向きな整理のことだそうです。40代からでも、老いる前ならいつでも始めていいのだとか。これなら、死にビクビクしてしまいそうな生前整理という言葉よりも、ずっとマイルドなので始めやすそうです。

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